わきがってイヤだ!

私たちは「わきが」を嫌なものだと決めつけてしましがちなのですが、科学的には「そうとも言い切れない」ことが分かっています。

そう、実は「わきがとはフェロモン」だったんです。

その違いを徹底的に検証してみましょう。

そもそも「わきが」ってなんなの?

私たち現代人のコンプレックスのひとつ「わきが」。

でも実際「どんなものか」、ご存知ですか?

まずはわきがの仕組みについて見てみましょう。

「わきが」とは汗が醸された臭い

簡単に言うと、
「わきが」とは、汗が細菌によって分解された臭い
だといえます。

でも「汗くさい」というのと、「わきが」はちょっと違いますよね?

その理由は「アポクリン腺」。
「大汗腺」とも呼ばれるこの器官は、人間の通常の汗腺とは違い、分泌される汗の中に「脂」や「たんぱく質」を含んでしまいます。

この成分の違う汗が、細菌(常在菌)によって分解される事で、臭気をはなつ原因になってしまいます。

動物にも「わきが」がある?!

実は動物にも「わきが」があることを、ご存知ですか?
正確には、わきがの原因と言われる「アポクリン汗腺」が、哺乳類動物には体中に配置されているんです。
(人間の場合、全身に分布している汗腺のほとんどが「エクリン汗腺」。)

人間の「わきが」と同様に、脂やたんぱく質を含んだ汗が分泌されるとすると、これも同様に常在菌によって、臭気を放つと考えられます。

動物の場合、「動物くさい」臭いそのものが、わきがに当たるのでしょう。

特に動物においては、この「臭い」こそが、社会的・性的な個体間関係に作用していると言われています。

そう、つまりこれこそが「フェロモン」なんです。

フェロモンと「わきが」の違いはなに?

フェロモンとは臭いなどの物質によって、他者への影響を及ぼすものを指します。
Wikipediaでの解説は以下の通り。

フェロモン(pheromone)は、動物または微生物が体内で生成して体外に分泌後、同種の他の個体に一定の行動や発育の変化を促す生理活性物質のことである。

哺乳類の場合、アポクリン腺から分泌される汗の分解臭こそがフェロモンとして機能していることは前述にもあります。

では、人間においてはどうなのでしょうか?

実はまだよく分かっていない

フェロモンとは、動物の生体機能として研究されてきました。
ヒトにも「フェロモン機能がある」と発見されたのも、人類の長い歴史の中ではつい最近のこと。

1990年台にはマスコミで取り上げられ、あたかも「異性を引きつける」ような文言で表現された事がありますが、実際にどんな物質がフェロモンとして機能するのか、受け手側の人間はそれをどう検知しているのか、そもそもその未確定なものを「フェロモンと断定」して良いのか、まだまだ研究途上であるそうなんです。

しかし、後述の理由からも
「ヒトにもフェロモン機能が存在すると思われる」
というのが一般的な認識のようです。

「わきが」は「フェロモン」である3つの理由

実はまだ詳しく分かっていない「フェロモン」と「わきが」の関係。

でもなぜ、生物学者は「わきがはフェロモンだ」と示唆しているのでしょう。

おさらいも含めて、重要なポイントをまとめてみました。

1.哺乳類動物がもつ「アポクリン腺」

自然界の哺乳類動物が全身にもつ汗腺は「アポクリン腺様式」です。
人間の場合、エクリン腺様式の汗腺が発達しているため、アポクリン汗腺は身体の一部にのみ集中しています。

人間(ヒト)も哺乳類動物の仲間です。
元々は「アポクリン汗腺」を全身にもち、フェロモン的機能をもつ臭いを放っていた。
しかし、何かしらの理由によって不要となった『フェロモン機能」が退化してしまった。
以上のような進化の道筋は、想像に難くありません。

2.「ヒト・フェロモン」は存在しない?

今でこそ「ヒト・フェロモン」は実在するように考えられていますが、事実、研究途上であったり、不明確なものばかりです。そもそも、当初フェロモンとは(人間をのぞく)動物特有のものだと考えられていたようです。

では、なぜフェロモンは人間には無いと考えられてきたのか。

それは、人間はすでに「高度なコミュニケーション能力」を得ているからではないでしょうか。
フェロモンとは、他の個体に影響を及ぼしたり、行動を指せるための「生理活性物質」のこと。
人間ほど、言語でのコミュニケーションが可能であれば、間接的なフェロモンという機能は冗長なものだと言わざるを得ません。

不要になったからこそ、機能の制限された「エクリン腺」に取って代わられた、と考えるのは自然なことです。
そして幸か不幸か「アポクリン汗腺」は完全にはなくなっていません。

フェロモン的な機能も同様に残されている、と思えてなりません。

3.受け手によって「悪臭」の感じ方が違う

「わきが」が最も「フェロモン的だ」と感じるのは
『受け手によって悪臭の感じ方が違う』ということ。

たとえ「わきが」であったとしても、受け手(その臭いをかぐ、第三者)によっては「臭いが苦にならない」という事があるようです。

フェロモンの及ぼす行動には、もちろん性的行動・性的興奮などが含まれることがあります。
ある異性の「わきが」が良い香りに感じるのであれば、それは遺伝子レベルで相性の良い人なのかもしれませんね。

まとめ

いかがだったでしょうか。
いまだ完全に解明されていないとしても、私達わきがに悩む現代人にとって、救いとなる内容だったと思います。

しかし油断は禁物。
「わきが」が「フェロモン」として機能するとしても、それは本能的な部分です。
現代人にとっては「忌むべき悪臭」ですし、いくら相性が良い香りでも「強烈すぎる」とマイナス印象になってしまうでしょう。

結局は、最低限のマナーの範疇で、身体を清潔にしたり、デオドラントをする必要がありそうです。

参考文献